クリニックフィーナビ独自調査·Q1 2026

オンラインvs対面:自費診療薬の価格実態2026年春版

クリニックフィーナビが独自収集した自費診療薬426件の公開価格データをもとに、オンライン診療と対面診療の実質価格差をカテゴリ別に分析しました。

公開: 2026-04-15調査主体: クリニックフィーナビ編集部運営: TASTECH PTE. LTD.

エグゼクティブサマリー

  • 1調査した価格サンプル426件のうち86.6%がオンライン診療提供本調査で収集した自費診療特化クリニックの多くでオンラインが主力チャネルとなっていた(※対面産婦人科等は本調査の対象外)。
  • 2ED治療薬(オンラインn=71)は180円〜3,674円、20倍超のレンジ同じ有効成分(シルデナフィル)でも薬価は180円〜2,200円と12倍の開きが確認された。
  • 3ダイエット薬(オンラインn=112)の実質価格中央値は25,050円、範囲5,500円〜151,800円27倍のレンジがあり、選択するクリニック・薬剤で月額が大きく変動する。
  • 4薄毛治療薬(オンラインn=62)の実質価格中央値は5,781円、範囲1,899円〜25,620円継続服用が前提の領域で、薬剤選択の累計影響が大きい。
  • 5「初診料で対面が逆転する」はデータ上は一般化できない初診料中央値は両チャネルとも0円であり、SNS言説とは異なる結果。
図1: カテゴリ別 実質価格中央値(オンライン中心、対面はサンプル数に応じた参考値)
¥0¥10,000¥20,000¥30,000¥40,000ピル (n=120)¥3,890対面は本調査対象外薄毛治療 (n=62/8)¥5,781¥7,920ダイエット (n=112/6)¥25,050¥37,300ED治療薬 (n=71)¥1,450対面サンプル少数 (n=3) のため除外オンライン対面

出典: クリニックフィーナビ調査レポート 2026年春版(単位: 円、実質価格中央値 = 薬価 + 初診料 + 送料)

調査概要

カテゴリピル(低用量/中用量)、アフターピル、薄毛治療、ダイエット(GLP-1等)、ED治療薬、植毛
クリニック総数76社(オンライン36社 / 対面40社、重複含む)
薬剤レコード101種
価格データ426件(公開価格、単回処方想定)
対象期間2026年4月時点の公開価格
実質価格薬剤価格 + 初診料 + 送料(再診料・オプション検査・配送オプションは除外)

見1:調査サンプルの86.6%がオンライン診療提供

本調査で収集した426件のうち、オンライン診療が369件(86.6%)を占めました。対面57件の内訳は、植毛40件、薄毛8件、ダイエット6件、ED3件、ピル・アフターピルは0件です。

図3: カテゴリ別 オンライン/対面サンプル構成比
0%25%50%75%100%ピル100%n=120ダイエット95%n=118ED治療薬96%n=74薄毛治療89%n=70オンライン対面

出典: クリニックフィーナビ調査レポート 2026年春版(n = 価格サンプル数)

データの制約:本調査は「自費診療薬の公開価格を掲載しているクリニック」を対象としており、保険診療中心の産婦人科・泌尿器科の公開価格は収集対象外です。したがって、対面サンプルの少なさは「市場が完全にオンライン化した」結果ではなく、本調査の対象範囲を反映したものです。次回の夏版(2026年7月予定)では対面クリニックの調査対象を拡充する予定です。

その上で、自費診療特化クリニックのうちオンライン提供比率が高いこと、ならびに2020年以降の規制緩和(オンライン診療の恒久化、2022年の初診からのオンライン診療解禁)を背景に、自費診療領域でオンライン窓口が主力化している傾向が見られました。

見2:ED治療薬(オンライン)は180円〜3,674円、20倍超のレンジ

ED治療薬は、ジェネリック医薬品の普及により、最も価格競争が進んだ領域です。オンライン診療サンプル71件では、実質価格が180円から3,674円まで20倍超のレンジが存在します。

図2: カテゴリ別 実質価格レンジ(最低・中央値・最高)
¥0¥6,000¥1万¥2万¥2万¥3万ED治療薬 (n=71)¥180¥3,674ピル (n=120)¥1,390¥19,800薄毛治療 (n=62)¥1,899¥25,620ダイエット (n=112)¥5,500¥151,800価格レンジ(最安〜最高)中央値

出典: クリニックフィーナビ調査レポート 2026年春版(実質価格 = 薬価 + 初診料 + 送料)

オンライン最低価格帯180円(シルデナフィル25mg、ジェネリック、送料込み)
オンライン最高価格帯3,674円(バルデナフィル20mg、初診料・送料込み)
オンライン内のレンジ約20.4倍
オンライン中央値1,450円
対面中央値サンプル少数(n=3)のため本レポートでは除外

同一の有効成分(シルデナフィル)でも、オンライン内で薬価180円〜2,200円と12倍の開きが併存しています。さらに初診料(0円〜1,650円)が加わることで、実質価格に大きな差が生じます。

具体的なクリニック別の価格比較はclinicfee.com/edご確認いただけます。

見3:ダイエット薬(オンライン)中央値25,050円、27倍のレンジ

GLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬を含むダイエット薬は、2024年以降需要が急増したカテゴリ。本調査ではオンライン112件の価格データを収集しました。

指標オンライン (n=112)対面 (n=6, 少数事例)
実質価格中央値25,050円37,300円(参考値)
実質価格範囲5,500〜151,800円3,900〜120,000円(参考値)
調査クリニック数14社4社

オンライン内の範囲は5,500円〜151,800円で27倍の開きがあり、選択する薬剤(リベルサス3mg、サクセンダ、ゼップバウンド等)とクリニックで月額コストが大きく変動します。

※対面の値はサンプル数n=6と少数であり、本レポートでは参考値として掲載しています。見出し級の価格差クレームには採用していません。

見4:薄毛治療薬(オンライン)中央値5,781円、レンジ1,899円〜25,620円

薄毛治療(フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル等)は、継続服用が前提となる領域。オンラインサンプル62件では、1か月分の実質価格中央値は5,781円、範囲は1,899円〜25,620円と13倍のレンジがあります。

指標オンライン (n=62)対面 (n=8, 少数事例)
実質価格中央値(1か月分)5,781円7,920円(参考値)
実質価格範囲1,899〜25,620円3,000〜13,200円(参考値)
調査クリニック数17社3社

※対面の値はサンプル数n=8と少数であり、本レポートでは参考値として掲載しています。見出し級の価格差クレームには採用していません。

見5:「初診料で対面が逆転」は確認されず

SNSやブログで「オンラインは送料がかかるから、初診料を含めると対面の方が安い」という言説が見られますが、本調査では以下が判明しました。

項目オンライン中央値対面中央値
初診料0円0円
送料350円0円

初診料0円のクリニックが両チャネルで過半数を占めており、「初診料の壁」は本調査の主要ジャンルでは解消されていました。送料中央値350円は、オンライン内のカテゴリ別レンジ(ED治療薬で約3,494円、ダイエットで約146,300円)を覆すほどの金額ではありません。

※対面サンプルはED治療薬n=3、ダイエットn=6、薄毛n=8と少数のため、全体傾向の推計は限定的です。対面サンプルの拡充は次回夏版(2026年7月予定)で実施予定。

メソドロジー(調査方法)

データ収集

クリニックフィーナビ独自クローラが、2026年4月第1〜2週にかけて、各クリニック公式サイトの公開価格ページを収集。薬剤名・有効成分・用量・数量・価格(税込)・初診料・送料・取得日・ソースURLを正規化しました。

データ制約

  • 本調査は「自費診療薬の公開価格を掲載しているクリニック」を対象としており、保険診療中心の産婦人科・泌尿器科の公開価格は収集対象外
  • 対面クリニックの価格非公開率が高く、対面サンプル数が全体の13.4%と相対的に少ない
  • 月額プラン・コース契約のみ公開のクリニックは除外
  • 個別クリニックの割引・キャンペーン・保険診療との併用は対象外
  • 再診料・配送オプション・検査費は対象外

サンプル数の取り扱い基準

  • 見出し級の主張「X倍差」「中央値Y円差」):サンプル数n≥30を必須
  • 本文中の参考値として引用:n≥10を推奨
  • 「少数事例」として注記付き掲載:n≥3(n=3〜9は「参考値」と明記)
  • 公開不可:n<3

本レポートでは、対面ED(n=3)は中央値比較から除外、対面ダイエット(n=6)と対面薄毛(n=8)は「少数事例」として参考値のみ掲載しました。次回の夏版(2026年7月予定)では、各セグメントn≥30を目標に対面クリニックの調査対象を拡充します。

更新頻度

本レポートは四半期ごとに更新予定。次回は2026年7月発行、「2026年夏版」として公開します。

補足・免責

  • 本レポートは医療広告ではなく、公開情報に基づく価格調査結果の情報提供を目的とする
  • 特定のクリニック・薬剤の推奨または非推奨を行うものではない
  • 最終的な処方・治療方針は、必ず医師の判断に基づくこと
  • 本レポートは価格データのみを扱い、薬剤の効果・安全性についての記述は含まない
  • 価格は取得時点のものであり、最新価格は各クリニック公式サイトを確認のこと
  • 薬機法および医療広告ガイドラインに準拠し、体験談・ビフォーアフター・最上級表現は含まない

引用・再配布について

本レポートの数値・図版の引用は、出典明記を条件に自由です。引用時は以下を明記してください。

出典: クリニックフィーナビ「オンライン vs 対面:自費診療薬の価格実態 2026年春版」 (2026-04-15, https://clinicfee.com/research/2026q1-online-vs-offline)

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